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【改正保険業法を考える⑥】:「お客様第一と言ってきたのに。」①

作成者: 松本 高明|2017/10/19 6:15:32

 

 

「顧客本位の業務運営」と言うけれど、以前から「顧客第一主義」を掲げて来たではないか。保険会社や保険代理店は、そう思うのではないでしょうか?

従来からあった「意向確認書面」で顧客の意向を確認し、信頼を得て、安心を届け、

事故の際には感謝され、社会貢献に寄与しながらやってきたのに一体何が悪いのか? 

そう思うのは当然です。

 

でも現実を見ると、高齢者契約を中心に「こんな契約のつもりではなかった」とのクレームは増え続け、中には計画的で悪質な募集もあります。

また社会では、振り込め詐欺や悪質な投資勧誘など、顧客の信頼を損ねる事例は一向に無くなりません。

 

「それは極端な例で、我々に意図的な不正などなかった。」と、ほとんどの事業者がそう思うでしょう。確かにその通りです。

ただし冷静に考えると、顧客にとって最も必要な商品だけを販売してきたのか、それとも売りたい商品を売ってきたのかという質問に、「100%前者です。」と自信をもって回答できるでしょうか?

 

保険会社、代理店、募集人の営業活動は競争に勝つために、目標(ノルマ)を掲げてその達成を目指します。新商品が出ればその販売目標も同時に掲げます。

そしてその目標の達成度合いで評価が決まります。

 

顧客数の多さと業績の高さは、商品開発力や営業力、サービス力、ガバナンス力などの総合力の結果であり、その勝者が市場の評価を得てブランドを形成して行きます。

ここに矛盾はありません。

では一体何が問題だと言うのでしょうか?

 

続きは次回のブログで。 

 

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